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2026.04.15
【コラム】令和8年4月分から|子ども・子育て支援金で会社の負担はどう変わる?

 こんにちは!さいたま経理代行センターです。

 子ども・子育て支援金制度は、2026年度(令和8年度)から始まる新しい仕組みです。給与からの控除、会社負担、人件費の見通し、従業員への説明など、経理実務に直結する論点が多くあります。制度の理解が浅いまま運用開始を迎えると、給与明細への問い合わせや設定漏れが起きやすくなります。この記事では、子ども・子育て支援金の基本、会社負担の考え方、給与計算への影響、今から準備したい実務ポイント、経理代行を活用するメリットまでをわかりやすく整理していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

 

子ども・子育て支援金で会社の負担はどう変わる?制度の基本を確認

 子ども・子育て支援金への対応を進めるうえで、最初に押さえたいのは制度の全体像です。

子ども・子育て支援金とは何か

 子ども・子育て支援金制度は、児童手当の拡充や妊婦支援、育児関連給付、こども誰でも通園制度など、子育て支援の拡充に充てるための仕組みです。
 こども家庭庁は、子育て世帯だけではなく、全ての世代や企業が社会全体でこどもと子育てを支える制度として案内しています。経営者の立場では新たなコストとして見えやすい制度ですが、実務では「医療保険料とあわせて徴収される新しい負担」と捉えると理解しやすくなります。

子ども・子育て支援金はいつから始まるのか

 子ども・子育て支援金は、令和8年4月分から拠出が始まります。
 被用者保険に加入している方は、こども家庭庁と厚生労働省の案内では、5月給与から天引きが始まるとされています。制度開始時期が明確に示されているため、2026年春になってから慌てて準備するのではなく、給与計算ソフトや社内説明の準備を前倒しで進めることが大切です。 

子ども・子育て支援金は税金ではなく社会保険の仕組みで徴収される

 子ども・子育て支援金は、一般的な税金とは扱いが異なります。
 厚生労働省の資料では、国民健康保険、後期高齢者医療、被用者保険ごとに保険料が決まり、医療保険料とあわせて徴収される仕組みとされています。会社の実務では、税務対応というよりも、社会保険・給与計算・法定福利費の管理として理解しておく方が適切です。 

 

子ども・子育て支援金で会社の負担はどう変わる?企業実務への影響

 最も気になるのは、会社がどれだけ負担するのかという点です。ここでは、被用者保険に加入する会社を前提に、実務に落とし込んで整理します。

被用者保険では一律支援金率0.23%で、基本的に半分を企業が負担する

 こども家庭庁の公表資料では、令和8年度の被用者保険における一律の支援金率は0.23%です。
 支援金額の月額は、標準報酬月額に支援金率を掛けて計算し、そのうち基本的に半分を企業が負担します。たとえば標準報酬月額30万円であれば、支援金総額は月690円、そのうち約345円が企業負担、約345円が本人負担というイメージです。従業員が20人いれば会社負担は月約6,900円、年額では約82,800円になります。単月では大きく見えなくても、年間人件費では無視しにくい差になります。

被保険者1人あたりの平均月額は約550円と試算されている

 厚生労働省は、令和8年度の支援金額の平均月額について、被用者保険は被保険者1人あたり約550円と試算しています。
 会社ごとの実額は標準報酬月額や賞与額で変わりますが、平均値を知っておくと概算の予算を立てやすくなります。経理担当者は、従業員数に平均月額を掛けた簡易試算と、標準報酬月額ベースの個別試算の両方を用意しておくと、経営者への説明がしやすくなります。 

賞与からも支援金が拠出されるため、ボーナス計算も確認が必要

 子ども・子育て支援金は、月例給与だけではなく、賞与からも拠出されます。
 こども家庭庁の事業主向けリーフレットでは、標準賞与額に支援金率を掛けて計算すると案内されています。賞与支給月はただでさえ控除項目が増え、従業員からの問い合わせも増えやすい時期です。ボーナス計算の前に、給与システムが月例給与と賞与の両方に対応しているかを確認しておくことが重要です。

ここまでのコラムの内容について、さらに詳しく質問したい方はこちらから。

 

子ども・子育て支援金に備えて、経理・給与担当者が今からやるべきこと

 制度が始まってから動くより、始まる前に体制を整える方がはるかに安全です。中小企業の実務では、準備の有無がそのままミスの有無につながります。

給与計算ソフトとクラウド給与の対応時期を確認する

 最初に行いたいのは、現在利用している給与計算ソフトやクラウド給与サービスの対応状況の確認です。
 自動アップデートで対応できるケースもありますが、設定変更やバージョン更新が必要になるケースもあります。古いシステムを使っている会社では、法改正時の反映が遅れやすくなります。実務では、月末に気づいて慌てると確認不足が起きやすいため、制度開始の数か月前からベンダーに確認しておくと安心です。

会社負担と本人負担を試算し、人件費予算に反映する

 子ども・子育て支援金は、1人あたりでは数百円単位から始まる見込みですが、従業員数が増えると年間では数万円から十万円単位になることがあります。
 経理担当者は、標準報酬月額別の試算表を作り、会社負担と本人負担の両方を見える化すると管理しやすくなります。試算表があると、経営者にとっては予算判断がしやすくなり、従業員からの質問にも具体的に答えやすくなります。

従業員への説明文を先に用意する

 実務で意外と重要なのが、従業員説明です。
 給与明細の控除額が少し変わるだけでも、会社への不信感につながることがあります。こども家庭庁のリーフレットでは、給与明細で内訳を分けて記載することは法令上の義務ではないものの、内訳を示す取組への理解と協力を呼びかけています。会社としては、制度の趣旨、開始時期、本人負担の考え方をA4一枚程度にまとめておくと、問い合わせ対応がかなり楽になります。

 

子ども・子育て支援金の実務対応フロー

子ども・子育て支援金は、制度の理解だけでなく、給与計算・社内説明・人件費管理まで含めて準備することが大切です。
会社では、次の流れで対応を進めると整理しやすくなります。
STEP1 制度内容を確認する
子ども・子育て支援金の開始時期、会社負担、本人負担、賞与への影響を整理します。
STEP2 給与計算ソフトの対応を確認する
クラウド給与や給与ソフトが、月例給与と賞与の両方に対応するかを確認します。
STEP3 会社負担と本人負担を試算する
標準報酬月額や従業員数をもとに、人件費や法定福利費への影響を見える化します。
STEP4 従業員向けの説明を準備する
給与明細の変化について質問が出やすいため、制度の概要と負担の考え方をまとめます。
STEP5 運用開始前に最終確認する
給与設定、賞与設定、社内周知、担当者の役割分担を確認し、運用開始に備えます。

 

子ども・子育て支援金でよくある質問

 Q. 子ども・子育て支援金は子育て世帯だけが負担する制度ですか。
 A. 子育て世帯だけが負担する制度ではありません。こども家庭庁は、全ての世代や企業が社会全体でこどもと子育て世帯を支える制度として案内しています。独身の従業員や高齢者にも関係する仕組みであるため、社内説明では「対象世帯だけが負担する制度ではない」と明確に伝えることが重要です。

   Q. 会社の負担は必ず発生しますか。
   A. 被用者保険に加入する会社では、基本的に企業負担が発生します。こども家庭庁は、被用者保険では支援金額の半分を基本的に企業が負担すると案内しています。したがって、給与計算だけでなく、法定福利費や採用計画の見直しにも影響する可能性があります。

 Q. 賞与や育休中の扱いはどうなりますか。
 A. 賞与からも支援金は拠出されます。一方で、こども家庭庁の事業主向けリーフレットでは、企業の従業員については、医療保険料や厚生年金保険料と同様に、産休・育休期間中は支援金も免除されると案内されています。月例給与だけを確認して終わりにせず、賞与計算や休業者対応まで含めてフローを確認しておく必要があります。 

   Q. 給与明細に子ども・子育て支援金を必ず分けて書く必要がありますか。
   A. 法令上、内訳表示が必須とはされていません。ただし、こども家庭庁は、制度の趣旨を踏まえ、給与明細に内訳を記載する取組への理解と協力を求めています。従業員とのトラブルを減らしたい会社では、見える化の観点から内訳表示を検討する価値があります。 

 

子ども・子育て支援金の対応で経理代行を活用するメリット

 制度改正のたびに、経理担当者が情報収集から設定変更まで一人で抱えるのは大きな負担です。子ども・子育て支援金のように、税務ではなく給与・社会保険の論点が複合するテーマでは、外部の支援を受けるメリットが大きくなります。

経理代行を活用すると法改正対応の漏れを減らしやすい

 経理代行や給与計算代行を活用すると、制度改正のたびに必要になる確認事項を整理しやすくなります。
 担当者一人の記憶に頼らずに、運用フローを共有しやすくなる点が大きな強みです。社会保険料率の変更、最低賃金改定、年末調整の改正などが重なる時期でも、優先順位をつけながら対応しやすくなります。小さな制度変更ほど後回しになりやすいため、外部サポートの価値が出やすい場面です。

経理代行を活用すると社内説明と予算管理が進めやすい

 経理代行を活用すると、会社負担の試算、本人負担の概算、従業員説明の文章化までを整理しやすくなります。
 経営者にとっては、人件費にどの程度影響するのかが見えやすくなります。経理担当者にとっては、給与明細への問い合わせに落ち着いて対応しやすくなります。制度対応を単なる作業ではなく、会社全体の管理体制を整える機会として使える点がメリットです。

給与・勤怠代行サポートについて詳しくはコチラ

 

まとめ

 子ども・子育て支援金は、ひとつひとつの金額だけを見ると「そこまで大きな影響ではない」と感じるかもしれません。ただ、給与計算や社会保険の実務では、こうした“少しの変化”が積み重なることで、思った以上に担当者の負担や確認事項が増えていきます。特に中小企業では、経理や給与計算を限られた人数で回していることも多く、制度改正のたびに「気づいたら対応に追われていた」という状況になりやすいものです。だからこそ、制度が始まってから慌てるのではなく、今のうちに準備を整えておくことが大切です。

 さいたま経理代行センターでは、給与計算代行サービスはもちろんのこと、年末調整等の関連業務を含む給与計算業務に係るトータルサポートを承っております。社会保険料、源泉徴収税の控除を含む給与計算から、給与明細の発行、給与振込まで各種代行業務や、クラウド給与・勤怠ソフト導入のご提案などもさせていただいております。気になる方は是非、お気軽にご連絡下さい。

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